これは昨年の秋ごろの東京新聞「こちら特報部」での記事。 (以下引用※一部抜粋)
食品衛生法やJAS法など、ばらばらに規定されていた食品表示を消費者庁が一元化しようとしている。だが、このままでは、「遺伝子組み換え食品や食品添加物についての表示が不十分だ」との指摘が出ている。
(この記事は昨年9月の物ですが、今、この問題はどうなっているんだろう?)
日本消費者連盟によると、国内で販売される加工食品の多くに遺伝子組換え作物が使われている。
しかし、原材料に「遺伝子組み換え」と表示している加工食品はほとんどないのが実態だという。
遺伝子組換え作物については、食品衛生法やJAS法で、大豆やトウモロコシ、ナタネなどの七品目に表示があるが、抜け道のような例外規定もある。
例えばしょうゆや食用油は製造過程で、タンパク質が分解されるなどして元のDNAが残らない。このため、遺伝子組み換え大豆などを使っても問題ないとされ、「遺伝子組み換え」と表示しなくてもよい。
実際に、大量生産のしょうゆや食用油の原材料には遺伝子組み換え作物が使われることが少なくない。
しょうゆや加工食品にも使われる。カップ麺やパン、クッキーなどに使われる脱脂大豆や加工でんぷん、乳化剤なども遺伝子組み換え作物からつくられたものが多いが、同様に表示は義務付けられていない。
内閣府の消費者委員会食品表示部会委員で、日本消費者連盟共同代表の山浦氏は、「EUなどに比べて日本は食品表示の規定が緩く、企業が粗悪な原材料の食品をよく見せようとする実態が見えない。
ソーセージやハムでは、増量剤による水増しがされて、原材料で最も割合が多いのは「水」という笑えないものもある。インターネットや店頭表示など、コストをかけなくても表示は可能だ。消費者のための制度にしてほしい」と訴える。
NPO法人「食品安全グローバルネットワーク」の事務局長で、鈴鹿医療科学大学薬学部客員教授の中村氏。 (中村さんは2006年まで約30年間、食品添加物の開発・研究に携わってきた。)
「日本の添加物市場の規模は1兆円。
種類、量からみて世界最大。世界一のイミテーション食品大国だ」と話す。
代表例がカニかま。安い、簡単、便利でやってきた。
添加物の存在は否定しない。
ただ、全ての添加物が安全か、調べていないことが問題だ。
「食品工場で大量生産する卵焼きは、おいしく見えるように黄の着色料を使用しているものが多い。また加工食品は日持ちをよくするため塩分を多めに使うので、塩を感じにくくさせるグリシンを入れる。味覚に悪影響がでる」 と添加物が蔓延している実情を明かす。
着色料のクチナシ黄色素やアナトー色素は「カロチノイド色素」の略称を使える。
しかし、人参やカボチャなどに含まれるカロチノイドから連想されるビタミンAなどの効果はまったくない。腎臓の悪い人が摂取を控えるべき重合リン酸も、略称では正リン酸との区別がつかない。
そして、輸入食品についても問題がある。
「中国では鶏などの飼料に抗生物質を大量に入れ、食品加工の際に抗生物質を消す酵素を使うことがある。違法だが、表示がなければ分からない。」
加工食品の多くが中国やタイなどの工場で作られているのに、表示されていないことも多い。「原材料が複数の国にまたがるケースも多く、原産地をすべて表示するのは困難かもしれない。でも、せめて製造工場の国名は表示すべきだ」 ※引用ここまで
添加物も遺伝子組み換えも怖いし、選べないのはもっと嫌だ。
食品表示は義務付けてほしいですね。
その他、東京新聞の「こちら特報部」の記事をまとめた「非原発」「福島」から「ゼロ」へ」が出版されたようです。 (A5判で1,252ページもある分厚い本で¥3,990)
本屋で見かけたら、ちょっと中身チェックしてみようかなぁと思います。
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