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2012年9月19日 (水)

これからが正念場だと思う・・・と言われる

今から思うと、父は温泉旅行から帰ってきてから、何となく・・・
・・・それを境に、ガクンとdown、気持ちが落ちたような感じがした。
同時に、それからどんどん体調が目に見えて変わったように思う。

そんな時でした。 先日訪問看護師さんが来たときに、

「○○さん、何かやりたい事とか目標とか持ってますか?」と看護師さん。

父 「ありません。」

「何も? また温泉に行くとか。。ダンスができるようになるとか・・・。」

父 「ありません。 もう、旅行は行けないし、ダンスも無理。」 とキッパリ。

「んー、そうかぁ。。」

父 「・・・身体が駄目。」

「○○さん、旅行行ってから急に元気がなくなっちゃった感じがするんだけど、どう?
目や表情に元気(覇気)がないなぁって、ちょっと思ったりするんだけど・・・」

父 「・・・・・」

「・・・何でもいいから、何か目標とかある方がいいんじゃないかなぁ?
何もないと、だんだん鬱っぽくなって気分が余計に落ち込んできちゃうから。。。」

等々、そんな会話のやり取りを訊いていました。

私も経験したことある・・・down
やりたい事や目標などが全く持てなくなってくると、だんだん鬱っぽくなってくるんですよね。。。。そして気持ちがどんどん閉ざしてくるようになると、ある日(自分で気付くのはまだマシ?なのかもしれないが)無気力、無感動など・・・、うつ状態に陥っていっている。

なのに、人にはつい、がんばって・・・という言葉を投げてしまう。。。
けど、そんな簡単じゃぁ無いんだよね。。。
自分だって、そう。
がんを持っていると、痛みは「転移」や「死」という不安や恐怖で襲ってくるし、
特に痛みは、何とか持ちこたえようとする小さな「気力」さえも奪い取って、絶望感を残していったりする。。。

・・・そんな事を思い出しながら、看護師さんの言うことに思い当たる父の変化に「やっぱりそうか・・・」と思った。

旅行前の2週間くらい前から痛みや吐くことが多くて、旅行前に緊急で病院へ行った際も、入院を進められながらも、「大丈夫です。」と言って入院しなかったのは、
きっと、何としても旅行に行くんだ!という強い気持ちがあって断ったんだろうと思った。
その証拠に、「お父さんは、この旅行に懸けているんだ」と言っていた。

その言葉が語っているように、一気に・・・というくらいに旅行後から変わってしまったことが色々ありました。

■旅行後~2週間
・気力をなくしていき、テレビやラジオも聴かなくなる。
・体重減少(▲1、2キロ)&声を出す力も落ちて、話すことをしなくなる。
・葬儀のことや今後のことを言い出した。
・食事以外はほとんど寝ている状態&表情がなくなる。(この頃から痛み止めが強い貼り薬に変わる)

■2週間~4週間目
特に目に覇気がなく死んだように表情のない寂しい眼になってしまった。
体力も、激変というくらいに一気に落ちる。
テレビもみたがらず、面白いテレビを見ても全く笑わないし、その顔は無表情で暗い。
そして、
今まで何とかできていた入浴もシャワーも一人では出来なくなり・・・
外出もしたがらなくなり・・・、欠かさず飲んでいた薬草も飲まなくなったり・・・
右腕、(3ヶ月前から右腕が肩の高さまでしか上がらなくなっていたが)と、
右手が殆んど動かせなくなり・・・トイレに行くにも、一人では困難になってきたと言い、
ここ最近はガクッと力が抜けて転んだり、階段も上がれなくなった。

・・・・・旅行後、1ヶ月でこんなに急激に変わってしまった。
(本当に心(気)と病は相互に作用しているんだ・・・と感じる。)

そして、看護師さんに言われたのです。

「これからが本当に正念場になってくると思う。
いずれ下の世話をしなければならなくなってくると思うけど、
それを、どこまで出来るか・・・、家族でよく話し合ってみてくださいね。」と言われる。

正直・・・、母親なら同性だから下の世話もシャワーもまだ抵抗なく出来ると思うけど、、、2度ほど手伝ったシャワーで感じたことは、見ないように介助していたが、
やっぱり異性であり、しかも父である人の介助は、かなり精神的に抵抗とストレスを感じた。

(私には無理・・・。 今は考えられない。。。)
(申し訳ないけれど、無理。。。) そう思ってしまった。

でも、看護師さんは、「私の父の時もそうだったけど、私も他の人に頼んだから。。。
やっぱり異性は抵抗あるもんね。。。他人だと割り切れるんだけどね。。。」と、
優しく言ってくれて、正直気持ちが助かった。。。

(私は母親の闘病と最期のときは結婚して離れていたので、介護や最期に全面的に付きっきりで向き合うのはこれが初めてなのですが・・・。)
今後は、ケアマネさんの人と相談してどんな介助ができそうか・・・、
これからがいろんな意味で、本当に厳しい正念場になりそうだと感じたのですが、
・・・どうも父の衰弱してやせ細った姿や、覇気も希望もなくした眼と顔の表情を見ると、
がんで弱ってきているというよりも、本人の気力、気持ちそのものの絶望感が強く感じるというか・・・、漂っているような感じがして、そういう眼や姿を見るのがとても哀しくて重い。。。

だから、自分も気持ちがズーンと重くなって気が滅入ったり、食欲落ちたり、おいしく食べられなかったり。。。
本人がいちばん辛いのはわかっているけど、胃が重く感じたり、無気力気味になるときがあったりする。。。

でも自分まで精神的に駄目になったら本当に大変なことになると思うし・・・。
だから、旅ブログを書いたり・・・ちょっと外出して美味しいものを食べたり・・・、
好きな海外ドラマをみたり・・・。そんな事をしてみようという気持ちになれた時は、
出来るだけやって、心を軽くしながら向き合っていけたら・・・と思っている。

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コメント

taijixbioさんへ
励ましのコメント、ありがとうございました。
私のブログが少しでも誰かの参考になっていると思うと本当にうれしいです。

taijixbioさんは術後の検診も異常なく、毎日普段通りの生活を楽しんでいられるようで、それが何よりですね!

今後も温泉や食事など、日々のことを書いて行こうと思いますので、また立ち寄ってもらえたら嬉しいです(^^) ありがとうございます。

投稿: アネゴ | 2012年12月22日 (土) 16時39分

アネゴ、去年の夏に甲状腺癌が見つかりアネゴの前向きなブログに幾度となく助けられたヤツです。


私の方はおかげ様で半年検診も異常はなく次が一年検診です。
お酒も大好きなカラオケもフットサルも毎日の営業活動も全く問題なく生活出来ています。あの時のブログでなかなか人に言えず、夜眠れぬ日々から抜けさせてくれたのは紛れもなくアネゴのブログですよ!ホントホントに感謝です。

何も恩返し出来てないですが、アネゴの頑張りもわかってますし本当に正念場だと思いますが、こんな自分に凄いパワーと勇気を与えてくれたアネゴです!
一回落ちてもまたすぐ上がる!
でいいじゃないですか!アネゴのたまに食べてる美味しそうな食べ物の写真をUPしながら「しあわせ」感じるゆとりがでるのを待ってますよ!


がんばれと言わないでと思うかもしれませんが、
敢えて言わせて頂きます。

「アネゴがんばれ!!」

アネゴに救われた者より

投稿: taijixbio | 2012年10月25日 (木) 23時07分

knobsukeさん、お返事遅くなりました。コメントありがとうございます。

自分が精神腫瘍医・・・必要になってたなぁ・・・なんて。。(今はヘルパーさんや看護師さん、伯父など、いろんな人と話して少し楽になりました。)

knobsukeさんの介護のお話は介護保険制度のない時ということなので、いろんな面で今とは比べられないくらいご苦労がありましたね。
でもお母様が少しでも息抜きが出来ていたことは良かったです。
私なんて、こんな事くらいで・・・情けないです。。。

現在は毎日ヘルパーさんにも入ってもらっていて、オムツ交換や食事補助、清拭など・・いろいろ介護補助してもらい、それ以外にも色々な話も聞いてくれたり、アドバイスしてくれて、それが本当に精神的に助けになっています。
ヘルパーさんって本当に心強いし感謝しています。こんな大変な仕事・・本当にすごいなぁ・・・と感じます。

来月は入浴サービスをすることになりました。
お風呂を組み立ててベッドのヨコで入浴するそうで、たまに本物の温泉を使った入浴もあると聞いて、ずい分すごいなぁ~と驚きました。
いろんなサービスがあるんですね。

投稿: アネゴ | 2012年9月26日 (水) 23時36分

kuwasanさん、お返事遅くなりました。コメントありがとうございます。

介護保険でいろんな介護サービスが利用できるのは本当に助かりますね。
いろんな意味で介護の現実や金銭的なことなども見れたし、勉強にもなりました。
でも、介護というのは突然やってくるもんですね。
本当に元気でエネルギッシュだったので、まさか父がこんな姿になって介護することになるとは思いもしなかったです。
いつ何が起こるか、わからないものですね。。。

投稿: アネゴ | 2012年9月26日 (水) 23時07分

けらさん、ありがとうございます。お返事遅くなってすみません。

あれから、ヘルパーさんや訪問看護師さん、ケアマネさん、在宅専用の薬局の人、伯父など、たくさんの方が話を聞いてくれたりして、それで精神的にとても助けられました。
でも、親が居なくなるのは、いろんな意味で大変ですね。。。
いろいろなことがあって精神的にも大変だし、親の亡き後の不安もどんどん大きくなっていく・・・という感じかな。。。

投稿: アネゴ | 2012年9月26日 (水) 23時00分

けらさん、kuwasanさん、knobsukeさん、
コメント、ありがとうございます!
すみません、お返事もう少し待っていてくださいませ。sweat01

投稿: アネゴ | 2012年9月22日 (土) 00時49分

みるくままさん、コメントありがとう。
もう、ここ数日で「がんばって」と言えなくなりました。あまりに哀しげな表情で、顔を見るのが辛くて。。どこを見ているとも言えない、ボーっとした絶望した顔なんです。。。
私がイライラしたりきつい口調になるからかな。。。と思ったり。。。駄目ですね、私。。

下の世話と自分の状態は新しい記事に書いた通りなのですが・・・、後はできるだけ、寄り添って行けたら・・・と思っています。

桜を一緒に見に・・・というお話しを訊いて、そういう言葉を言って目標にさせてもいいんだなぁと思いました。
うちも、今は5分も座っていると疲れてしまうようになり、目を開けることも、話すのも疲れるようです。。。いろいろと急激に変化してますね。
今後どんな変化を日々するのか、やっぱり退院時に主治医が言ったように10月なのか・・・と、そんな不安も感じたり。。。
今回のオムツはヘルパーさんが入ってくれて、助かりました。
でもまだまだ、今後も大変なのでしょうね。。

投稿: アネゴ | 2012年9月22日 (土) 00時46分

スコーピオンさん、コメントありがとう~。
末期がんになった被災地の医師の話、テレビで見ました。
すごいですよね。人のために最期まで尽くすなんて。。。
父はもう急激にできないことが増えて、痛みは取れても眠気とダルさ。
これでは希望も持つ気力さえ失ってしまうのは、もう仕方ないかも・・・と、ここ数日で感じてしまいました。
いくら「がんばって」と言っても、がんばれない身体、痛み、眠気、だるさ、体の変化に絶望してしまうんだろうと思いました。
もうがんばれとは言えなくなり、あとは自分の気持ちも保ちつつ、添えるように・・・と思います。

投稿: アネゴ | 2012年9月22日 (土) 00時30分

アネゴさん こんばんはmoon3
アネゴさんの心身の健康が気がかりです…
20年以上前の話しになりますが、祖父が食道癌&アルツハイマー&アルコール依存症で自宅療養をしていた時にはまだ介護保険制度が出来る前で4人家族で祖父の介護にあたりましたが、結局メインになる母一人にかなりの負担がかかっていました。

母は運転が息抜きになると言って小さな時間を作っては、一人でドライブに出掛けていたことを思い出します。
祖父が亡くなり、数年後に介護保険制度が出来、私自身、数年間ヘルパーとして働く機会がありました。
アネゴさんの様にご自分も癌と闘いながら、親の癌の闘病を支える方のお宅や病院での事を思い出しました。

アネゴさんが書いておられる様にケアマネージャーさんに相談される事はホントに賢明な事だと思います。
お父様とアネゴさんのQOLの維持に今、どんな支援が必要なのかを当事者、ケアマネージャー、訪問看護師を含めて話し合えると良いですね。
お父様が外部の人を入れる事に抵抗が無いようであれば、同性のヘルパーさんの派遣を依頼して、まずは入浴だけでも支援して貰えるとだいぶ負担も違ってくるのではないかと思います。

私が、ヘルパーをしていた頃の話しで恐縮ですがsweat02サービスを利用されるご本人ならず主になって介護にあたられるご家族のQOL維持の為にも積極的に介護保険制度を利用されてる方は少なくありません。
そして、自分をねぎらう時間を賢く作っておられました。
長々となってすみません。
それぞれ、状況は様々ですが、お父様とアネゴさんにとって最善の支援を活用出来ます様に心からお祈りしております。

投稿: knobsuke | 2012年9月21日 (金) 00時03分

私の姑は要介護1です。訪問看護さんに来てもらったり様々なケアサービスを受けています。ミルクママさんのおっしゃる通りヘルパーさんとか色々な介護を利用してみてはどうでしょうか。アネゴさん、良い顔で看護をするために介護サービス窓口に相談してみては。

投稿: kuwasan | 2012年9月20日 (木) 23時37分

アネゴさんの気持ちわたしにも届きました。
何か気分転換にやろうと思えた時はやれたらいいし、できなくて鬱みたいになったら自分に優しく休んだり横になったり‥ できたらいいんじゃないかなと思いました。
私も癌治療中の父のことを考えると、ぽろりと悔しくて涙することもありますが、その一瞬のぽろりで少し胸が楽になる時があります。
アネゴさんがお父さまのこと すごく大切にしてて、一生懸命がんばってみえること 私たちはわかっています。一人じゃない ご兄弟もきっと同じ気持ち。
お父さまのこれからの介助のことも、自分だけでどうにかしようと頑張り過ぎずに、周りに少しずつでもお話すると 考えつかないような答えも出るかもしれませんね。アネゴさんの周りのことなど何も知らず簡単に言ってごめんなさい。アネゴさんの心と体が休まる時間、穏やかな時間が増えますように私も願ってます。

投稿: けら | 2012年9月19日 (水) 20時47分

アネゴさんのしんどい状況、よくわかります。

心と体って本当に繋がっているんですよね。
痛みがあるとなおさら生きていくことが辛いだけのような感じがして・・・
そんな時に「目標を持ちましょう」って言われても、簡単にはできませんよね。

私の父の場合、車で5分くらいの場所に桜がとってもきれいな通りがあって、「お父さん、今年も一緒に桜を見に行こうね」というのがささやかな目標だったかも。
その頃には、一人で歩くことも難しくなっていて、車に乗っても自分の体を支えていることもできず、母や私が隣に座って体を支えてました。
目を開くことも億劫なのか、じっと目をつぶっていた父に「お父さん見てる?」と聞くとかすかに頷いて。亡くなる数日前までそんな風にして過ごしたんですよ。

一緒にいることの大切さをかみしめながら過ごした日々でした。

お世話については、今はヘルパーさんの制度もあるし、利用してみたらいかがでしょうか。

介護しているアネゴさんは、体も心もいっぱいいっぱいですよね。お互いのためにも、無理せずに一日でも長く心地よい環境ができますようにと願っています。

投稿: みるくまま | 2012年9月19日 (水) 20時18分

体がつらくて…というより
精神的な物のようですね。
被災地に、末期癌になったお医者さんがいて
治療しながら医療の現場にたってるとか。
出来る、出来ないはともかく
何かをしたいetc、興味を持てるといいですね。
…それが難しいんだろうけど…
寂しく過ごす毎日より
穏やかに過ごす毎日が増えるといいですね。

投稿: ★スコーピオン★ | 2012年9月19日 (水) 08時46分

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