天然放射線量が高めだったラジウム温泉!
旅行の少し前から、父は食後に吐いてしまうようになり、
温泉、行けるのだろうか??・・・と心配していましたが、
救急車にお世話になることもなく、予定通りに温泉療養してきました。
父は5連泊。
いとこや伯父などが前半同行し、私や弟は途中から合流。
今回宿泊した宿は、山梨県の増冨温泉「不老閣」という温泉。
湯量は少ないですが、ラジウム泉が高いことで知られています。
源泉は冷泉。
ガンに効くという口コミで、ほとんどの方がいろんな病気療養に来ていましたが、
若い人や子供連れの家族もいました。
食事は健康を重視した野菜中心。
肉は2泊した中で、まったく出ませんでした。
塩分など味付けも薄味です。
そして、この宿一押しの温泉へ!
壺湯は宿の裏の山道を登って行くため、足腰の弱い方にはちょっと厳しい道のり。
この湯小屋に目当ての壺湯があるが、
残念ながら、ここまでの道のりは男性でも父を背負っていくことは厳しいため、父は入ることは出来なかったのですが、壺湯と同じ源泉を引いている内湯があるので、ここに行けない人でもがっがりすることはありません。
湯小屋の中は左右に分かれていて、
ひだり側の小屋には、「上がり湯」、「アトム風呂(冷泉)」、「飲泉」がある。
常連さんの間では一番効能が強いという「アトム風呂」。
渓流の水のように冷たいため、残念なことに事故があったようで、
写真のように小さくしか開けられなくなっていて、現在は「かけ湯」のみ。
このアトム風呂を、エアカウンターで測ったら高かったです。
写真に撮り忘れたが、その数値は、約0.65μSv/h (自然放射線です)
※ エアカウンターの正しい測り方は地面から1mの高さでの空間線量を計測するもの
ここでは湯に近づけて計測しています。
参考までに、自宅のガンマ線は0.05μSv/h(通常)。
(宿の部屋も自宅と同じくらいだったが、川沿いの部屋のときは0.17μSv/h程だった。)
大正時代からここに湧く「飲泉」も、高めの線量(写真:0.52μSv/h)でした。
宿には幾つかの飲泉がありますが、どれも味がかなり違います。
いちばん美味しかったのは、この「室泉霊」というラジウム飲泉。
鉄分を含んでいるのに鉄の味は感じず、微炭酸でほんのり甘みがある。
スポーツ飲料のように飲みやすくて、ゴクゴク飲んでしまいそうなほど美味しかった。
(成人は1日180mlまでを3回に分けて飲む)
内湯「長寿の湯」の飲泉は甘じょっぱくて濃くて、これも美味しかった。
温泉の味って、不思議なものですねぇ。
上がり湯で身体を温めたら、壺湯へ向かいます。
神聖な雰囲気になっていて、リラックスできる音楽が流されています。
壺湯(冷泉)は、5人も入ればいっぱいの大きさ。
湯底からはプクプクと気泡が出てきている。
ガスが溜まりやすいので、人がいないときは空気を拡散させるよう、注意書きがある。
常連さん曰く、ここ壺湯の岩の境目からは自然の放射線が出ているという。
(エアカウンターでの計測(湯の手前側付近)では、アトム風呂の半分の数値でした。)
初めての壺湯にはすでに3人の方が入っていて、私のすぐ後からさらに2人入ってきた。皆、常連さんのようで、会話が始まる。(所々忘れたが・・・)
「ここで具合が悪くなったら、いちばん近い病院でも1時間くらいでしょう?
宿の人が救急車呼ぶと、「また不老閣さんですか?」って言われるんですって。」
「慣れない人はこの湯に入っていて、ふわぁ~とするらしいのよね。
ふわぁ~としてきたら、それが合図なのよねぇ」。(出た方が良いという合図)
・・・などと、会話が飛び交うのを訊いたときだった。
何だか、ふわぁ~~としたような感じのような? 気のせいか??
と思っていたら、すぐに ふぁ~~~と、さらに強い感じ。
(えっ!? これが常連さんの話してた合図か??・・・ヤバイかも?!)
どんどん強くなるような感じで、目眩のような?麻酔にかかる前のような??
ふぁ~~~という感じ。
「あっ、何か、ふわぁ~てしてきた・・・」と、常連さんに言うと、
「えっ?!ふわぁ~ってしてきた?!上がった方がいいわ!」
「やっぱり、強い(ガスが)のね。」
「私なんか、ぜんぜん大丈夫だけど、敏感なのねぇ。」
等々、常連さんに言われて湯から上がり、壺湯から離れると納まってきた。
(ホント焦ったわぁ~、こわぁ~ 1人だったら倒れていたかも。)
結局、初日は2分弱の壺湯体験で終了。(初心者は誰もいないときは入らない方が安全です。)
ガスは奥の方が溜まりやすいので、その後は左側の方に浸かるようにした。
そのせいか、その後は全くふわぁ~とせずに浸かることができた。
こちらの宿の従業員さんたちは皆とても親切で、度々父の体調を気遣って声を掛けてくれたり、家族にも「体調どうですか?」などと声を掛けてくれました。
病気療養する宿としては、何かと整った宿だと思いました。
また、宿の前には金峰山から流れる本谷川があり、ここの渓流はとてもきれいに澄んでいて景観も素晴らしいので、散歩やドライブにもお薦めです。
余命10月頃と言われていますが、少しでも元気なら、またここに連れて来たいです。
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コメント
やこさん、ありがとうございます。
術後6年目となると、だいぶ落ち着いてきて安定している状態ですね。
疲れもあまり感じなくなってきて、良かったですね。
私の方はあちこち不調で、甲状腺なんだか?更年期なんだか?自律神経なんだか?
もぅ何が原因なんだかわかならい感じです。(考えるのが疲れることも。。)
やこさんの言う「タイロゲンを使った放射性ヨウ素検査」、私も気になったのでちょっと調べてみましたら、比較的新しいものなのですね。
私の主治医はまったく残存甲状腺組織のアブレーションは進めてきません。
時々心配になるし、残存はしているようなのに何故?と思うときもあります。そういう時は先生にやらなくていいのか?という質問もしているんですけど、今はまだ必要ないとか。
でも進められたら、それはそれで、迷うとは思うんですよね。 いろいろ悩みますね。
悩み過ぎて疲れたら、最近は考えるのを放置したりしてます。
やこさんのお父様のことですが、うちの父はやこさんのお父様より一つ上の75歳ですが、やはり一気に老けました。
体重も先日測ったら52キロでしたが、今年の初めは68キロくらいあったと言っていましたから10キロ以上は減ったことになります。
自分の姿をお風呂の鏡で見て、情けなくなる・・と言っていました。。。悔しいんだろうな、と。
やこさんのお父様は気力が強いです。
今はとにかく、何とか痛みから解放されて、穏やかな時間を過ごせることを私も心から祈っています。
やこさんも、どうぞ無理なさらないよう、過ごされますように。
投稿: アネゴ | 2012年9月11日 (火) 01時49分
アネゴさん
覚えていてくださって、私も嬉しいです!
肩の痛みが和らいできてよかったですね。腕立て伏せ50回…尊敬いたします(笑)
私は術後6年目となり、チラージンの量が合ってきたのか、さほど疲れを感じなくなってきました。次はタイロゲンを使った放射性ヨウ素検査をやるかどうか、考えているところです。
父は背中と腰に強い痛みを訴え始め、先週初めに再入院になりました。鎮痛剤の投与も始まっているのですが、痛みが完全に消えることはないようで、見ているのが辛いです。
抗がん剤や放射線治療のダメージは、アネゴさんがおっしゃる通りだと思います。私の父も抗がん剤治療を2回と、放射線治療を1回受けたのですが、体重は68キロから38キロに減り、見た目も実年齢(74歳)+20歳くらい老けてしまいました。
辛い治療に耐えた父ですから、せめて今の痛みからは早く解放されて、心穏やかな日々を過ごさせてあげたいと思います。アネゴさんのお父様も一日でも多く、楽しい時間を過ごされることを願っています。
投稿: やこ | 2012年9月11日 (火) 00時26分
やこさん、こんにちは!!
数年ぶり?ですよね?!嬉しいなぁー!!ありがとうございます(^^♪
やこさん自身の体調はいかがですか?
私は肩の痛みはずっとあるのですが、数ヶ月前から毎日腕立て伏せを20回~30回ほどし始めたところ、前より痛みの軽減などが見られる感じです。
(それまでは1回もできないくらい筋力がなくなっていたようで・・・)
なので、今後も連続50回を目指して継続して腕と肩の筋力を付けて、肩の痛みを軽減できればと考えています。
やこさんもお父様が胃癌ということで、辛いですね。。。
父を見ていて感じるのですが、やっぱり放射線治療や抗がん剤を2回以上するとガクッと体力や体重が落ちますよね!?
父も2回目の抗がん剤投与までは良かったのですが、(と言っても効果に関しては2度の肝臓がんへの抗がん剤投与でも、結局小さくはならず、効果なし)で、その後すぐに骨への転移で骨の腫瘍から出血&緊急入院になったんです。
その時の入院と骨への放射線治療の1ヶ月で体重激減&殆ど動けなくなるくらい体力等が激変です。
今思うと、抗がん剤治療をしたために何とか抑えてくれていた自己免疫力も放射線でやられたため、急速に骨腫瘍から出血するという急激な変化(悪化)へと加速したんじゃないか?と思わずにいられません。というか、そんな風に思います。
75歳なら肝臓がんも放置しておくほうが良かったのかもと。。
やこさんのお父様も、楽しみに計画を立てている旅行に行けると良いですね。
(うちの父は殆ど車イス移動で、温泉と食事以外はベッドで横になるという状態で温泉へ行きました。)
本当にいろいろ大変で辛いし、ストレスも溜まってくるかと思いますが、息抜きもしながらお互いに自分の身体も大切にがんばりましょうね。
また時々声を訊かせてもらえると嬉しいです。(^_^)
投稿: アネゴ | 2012年9月 4日 (火) 13時53分
アネゴさん
以前に何度かお邪魔させていただいた、やこと申します。ちょうどアネゴさんと同じ頃に乳頭がんで全摘しましたので、アネゴさんのこまやかな情報がとても心強く思えました。その後、肩の痛みは回復されましたか?
お父さまと旅行ができてよかったですね。実は私の父も進行性の胃癌で、全摘後に再発したため放射線治療を受けています。すっかり体力を落とし、最近はベッドから起き上がるのもやっとの状態ですが、父も温泉が好きで、旅の計画ばかり立てています。家族としては心配ですが、少しでも体力残っているうちに、やりたいことをさせてあげたいな、と私も思います。
アネゴさんもお辛い時期だと思いますが、お互いにがんばってまいりましょう!
投稿: やこ | 2012年9月 1日 (土) 17時05分
みるくままさん、ありがとうございます(^_^)
行ってきましたょ~。
岩の継ぎ目からも?ガスが出てるらしくて、ふわぁ~と意識が遠のきそうになりました。
伯父やいとこ達も一緒で、きっと楽しかったんじゃないかと思います。
また元気になってくれて温泉療養に行けるといいなぁ・・と思います。
投稿: アネゴ | 2012年8月27日 (月) 21時16分
アネゴさん、行ってこれたのですね。
(´▽`)よかった~
ついさっき、「出かけられますように」なんて書いちゃって(~_~;)
ふわ~ってなっちゃうくらい強烈なんですね。
きっとお父様の体も癒されたのでは?
きっとまた、みんなで行けますって。信じましょう(*´∀`*)
投稿: みるくまま | 2012年8月25日 (土) 22時24分
Knobsukeさん、
私は2泊でしたが、鬱積していたいろんなことから心身共にかなりリフレッシュできた感じです。大好きな温泉と澄み渡った渓流や森林浴に本当に癒されました。
でも吐いたり、ずっとヨコになっている父の姿を見ると、やっぱりちょっと気持ちは沈みますね。。。
温泉での父を見て、
元気なときに、行ける(やれる)ときに、行きたい(やりたい)と思ったときに、出来る限り実行しなきゃ。。。と感じます。
今を大切に・・・ということを感じました。
ブログ、褒めてもらって嬉しいです!そんな風に言われると書く元気もらえます(^_^)
旅行ブログも停滞しちゃってますが、少しづつまた書き始めようかな。
宮城県にはまだ行ったことないんですが、いくつか行って見たい宿はあって、リストには情報を溜めてるんです(笑)。
日本全国、あちこちの温泉と土地&食べ物を楽しむのが大好きですが、
地方へ行くと、都内にはない人の良さやコミュニケーションがいろいろ感じられて、それも楽しみの一つですね。
Knobsukeも夏バテされないよう、残暑を乗り切ってくださいね。ありがとうございます。
投稿: アネゴ | 2012年8月23日 (木) 22時45分
けらさん
かなり昔は、壺湯は屋根を付けただけで、半露天のような感じだったようです。
昔はガスが溜まることはなかったんでしょうが、
今は壺湯に小屋で囲んで室内にしたから溜まりやすいみたいです。
温泉効果が気持ちに良い結果をもたらしてくれると良いんですけど。。
また行けるといいなぁと思います。ありがとうございます。
投稿: アネゴ | 2012年8月23日 (木) 22時24分
アネゴさんこんにちは。
無事に温泉に行って来られて良かったですね!
アネゴさんも心身共に少しリラックスできましたか?
また、お父様と行けるといいですね!
アネゴさんの写真はいつもキレイで文も解りやすく感心しながら読ませて頂いています。
読んでると、行ってみたくなります。
いつも、温泉というと宮城にある実家から近い秋保・蔵王 など帰省した時に行く程度になってしまってますがf^_^;…アネゴさんのブログ参考に今度はもう少し北上してみようと、思っています。
まだまだ、酷暑が続きますが、どうぞ無理なさらず心身共にゆるゆるとこの季節乗り切れますように
投稿: Knobsuke | 2012年8月22日 (水) 16時39分
アネゴさん、お父さま本当に良かったですね!!
そんなに強いガスが出てるとは、びっくりしました。
どうか温泉のパワー頂けますように‥
また行けること祈ってます(^_-)
投稿: けら | 2012年8月21日 (火) 20時14分
爪、きれいじゃないですょお

鉄分含んでるせいか?温泉に入る度に爪と爪の周りが黒ずんでいきました。(^_^;
ラジウム泉は冷泉なので、入りやすい夏で良かったです。
また皆で行けるといいなぁと。(^_^)。
投稿: アネゴ | 2012年8月20日 (月) 22時48分
綺麗な爪が見えた!
(o^∀^o).。・;゚
ラジウム温泉、私も好きです。
アトム温泉ってネーミングが
モロッって 感じですね(笑)。
余命○ヶ月とか言われたけど
○年生きられました、みたいなインタビュー見ることもあるから
奇跡を信じてみましょう。
癌細胞は凶悪な犯罪者とかに飛んでいけ!
投稿: ★スコーピオン★ | 2012年8月20日 (月) 03時09分